北海道釣行 最終章 Dream Streams

僕らの旅は続いた。
天塩川上流、名寄川、音更川、戸蔦別川、札内川、空知川、尻別川、後志利別川へと・・・
川の水はいまだ冬の名残りをのこし、彼らが活発に動き回るには少し早い河川がほとんどであった。
しかし、山脈に水源を持たない河川では比較的水温が安定しており、水生昆虫のハッチが見られ、夕方にはセッジ系のフライで40センチクラスのレインボーが顔を見せてくれた。

牧歌的風景に見とれ、山並みの美しさに感動し、川のささやきに耳を傾ける。
フライフィッシングの優雅さを追求し、スペイの感覚を体に刻む・・・
流れの筋が3本、複雑な流れに魚の居着く場所を探し出す・・・
それぞれの流れを丁寧に、レインボーに出会うために巻いたグレートセッジを送り込む。
僕のフライを見つけてくれ、と祈るような気持ちでキャストを続ける。
コツコツと、生命反応はあるがどれも小物の様子・・・
オールドリマリックの4番に巻いたフライではやはり大きすぎるのか?たまたま見つけた
雰囲気のある流れ、いろいろな不安が頭をよぎるが、今は自分を信じてキャストを
繰り返すだけ・・・
そして待ちわびた瞬間がとうとうやってきた。
フライが着水し流れになじんだ瞬間やつはフライをひったくった・・。
ゴンッ・・・
流心で奴は暴れだす・・・そして下流に走る。
スペイをこんなに楽しいと思ったことは今までに一度もない、それほどの感動を
この瞬間、味わっていた。
水面に姿を現した奴は、シルバーの鎧を身にまとった魚であったが、この旅の最後に
出会えた魚として、少しだけ僕と時間をともに過ごしてもらった。
人間vs魚。たったそれだけの図式でしかない。ただ、その魚に出会うまでには幾通りもの
過程が存在する。
いくら頭が良くても解明できない釣りという学問に、僕はさらに心奪われていった・・・
ありがとう Dream Streams・・・・・。

ー 完 -
by akiranspey | 2006-07-02 22:59 | 北海道

